日本POPsネットワーク >
POPs関連ニュース > 2013年4月
*記事本体へのリンクを可能な限り掲載しています。日付をクリックすると、その記事にジャンプします。
*なお、記事は予告なくリンク切れとなることがございますのでご了承ください。
2013年(平成25年)4月
4/9 残留性有機汚染物質:日本海で濃度上昇 5年で最大4倍、中国などから流入か-産総研調査 (
毎日新聞)
産総研では02年から世界約600地点の海水中有害化学物質を調査している。その一環で、秋田、新潟、石川、富山各県の沖などで採取した2005年11地点、10年28地点の海水中POPs(PFOS,
PFOA)濃度を比較した。
2010年の濃度は、5年前と比べて最大4倍上昇したことが分かった。
PFOS濃度14-18pg/L(2005)、14-56pg/L(2010)
PFOA濃度51-67pg/L(2005)、131-282pg/L(2010)
中国や周辺諸国から対馬海峡を通って流入する海水が汚染されたと指摘。大気からの溶解分などの解明も今後、必要とのこと。
4/12 難燃剤 HBCD廃絶が確実・臭素系 (
化学工業日報)
4/30 臭素系の難燃剤を使用禁止対象に 国際条約会議で議論 (
中国新聞)
4/30 難燃剤、使用禁止対象に 残留性強く有害 (
共同通信)
POPs条約第6回締約国会議が4/30-5/2にスイスのジュネーブで開催。新たにHBCDを同条約附属書A(廃絶)に追加される。日本のHBCDの製造、輸入量はここ数年、年計2,500-4,000トン程度で推移。現在は、使用量の削減や他の物質への転換が進んでいる。
環境省 「POPs」情報
4/25 ストックホルム条約など3条約が締約国会議、HBCD廃絶を決定へ (
化学工業日報)
ストックホルム(POPs)条約、バーゼル条約、ロッテルダム条約の3条約の締約国会議が4/28-5/10にスイスのジュネーブで開催。有害化学物質の輸出入に関する事前手続きを規制するロッテルダム条約ではアジンフォスメチルなど6物質が対象に追加される。
有害廃棄物の輸出を規制するバーゼル条約では、環境上適正に管理された対象物質を扱う枠組、電気電子機器廃棄物と中古品を判別する技術ガイドラインなどを議論される。
同時に、3条約拡大合同締約国会議(ExCOP2)が開催。3条約の協力・連携レビュー、今後の協力・連携あり方、3条約共同事務局予算、活動について議論される。
ストックホルム条約事務局
ロッテルダム条約事務局
バーゼル条約事務局
【JESCO】
4/19 室蘭のPCB廃棄物処理*24日市民向け報告会 (
北海道新聞)
4/25 PCB処理*日数増で遅れに対応*事業者が市民報告会 (
北海道新聞)
JESCO北海道事業所で行われているPCB廃棄物処理事業の市民向け報告会が24日、室蘭市内で開かれた。年1回行われており、今年は市民ら20人が参加。
処理が遅れている理由について、「PCBを洗浄して取り除くのに想定以上の日数がかかった」などと説明。また、当初予定されていなかった地域から廃棄物が持ち込まれる可能性については、「設備をどう活用すれば処理できるか検討している」と答えるにとどまった。
JESCO北海道事業所
【処理】
4/1 低濃度PCB汚染廃電気機器等の無害化処理認定制度 (財)愛媛県廃棄物処理センターに環境大臣認定を実施 (
EICネット)
環境省は3月29日、(財)愛媛県廃棄物処理センターに対して、廃棄物処理法に基づき、低濃度PCB汚染廃電気機器等無害化処理に係る大臣認定を行ったと発表。
環境省プレスリリース(3/29)
(財)愛媛県廃棄物処理センター
4/1 低濃度ポリ塩化ビフェニル汚染廃電気機器等の無害化処理制度 三光(株)が申請 (
EICネット)
環境省は3月29日、三光株式会社(鳥取県境港市)から、低濃度PCB無害化処理認定制度へ認定申請があったと発表。
環境省プレスリリース(3/29)
4/26 PCB廃棄物の無害化処理開始 新居浜の県センター (
愛媛新聞)
(財)愛媛県廃棄物処理センター東予事務所で25日、低濃度PCB廃棄物の無害化処理が始まった。同センターは「処理需要が高い変圧器や蓄電器を中心に受け付け、年間1万tの処理を目指す」としている。
(財)愛媛県廃棄物処理センター
【汚染】
4/10 県の産廃対策、環境相が同意 四日市・桑名の不法投棄、事業費計85億円/三重県 (
朝日新聞)
三重県は9日、四日市市内の3つの地区で産業廃棄物が不法投棄されていた問題で、2013年~22年度にかけて拡散防止などの対策をとる実施計画が、産廃特別措置法に基づき、環境相の同意を得たと発表。事業費は約85億円で、国の特別交付税で45%、55%を県が負担する。
大矢知、平津両地区には1994年までに国内最大規模の約262万m3の産廃が不法投棄され、県が昨年9月に行政代執行に着手。事業費は約34億円。源十郎新田地区では、閉鎖されていた旧処分場の近くの川で、PCB含有油が検出。約51億円かけて対策を行う。
三重県発表(4/10)
産業廃棄物不適正処理事案等の産廃特措法にかかる実施計画
4/11 公会堂敷地にPCB 鳥取・米子 (
共同通信)
4/12 米子市公会堂敷地でPCB きょうから土壌・水質調査 (
読売新聞)
4/12 PCB:米子市公会堂の敷地内に 汚染水1.8トン流出、工事影響も/鳥取 (
毎日新聞)
4/13 米子市公会堂敷地でPCB 旧ポンプ室周辺、市が土壌調査 鳥取 (
産経新聞)
4/17 敷地の地下水は異常なし 米子市公会堂の地下からPCB/鳥取県 (
朝日新聞)
4/27 米子市公会堂のPCB:旧ポンプ室周辺、検出されず/鳥取 (
毎日新聞)
鳥取県米子市は11日、耐震化工事中の公会堂敷地内にある地下ポンプ室の床にたまっていた水から、微量のPCBが検出されたと発表。
同市教育委員会によると、改修工事を行っていた業者が、古い変圧器を発見。腐食して絶縁油が漏れた跡があり、製造年代からPCBが含まれている恐れがあったため、分析したところ、排水基準値以下であるがPCBが検出された。ポンプ室の水をポンプで近くの池に移しており、池から配水管を通って下水処理場に流れた可能性がある。そのため、配水管や周辺土壌、地下水の分析を行ったが、PCBは検出されたなかったとのこと。
米子市発表
公会堂旧ポンプ室からPCBが検出されました(4/12)
公会堂におけるPCB検出に係るその後の調査結果(地下水検査結果)(4/17)
公会堂におけるPCB検出に係るその後の調査結果(地下土壌検査結果)(4/22)
【その他】
4/4 カネミ油症被害者 支援行動計画策定/五島市 (
長崎新聞)
長崎県五島市は3日、平成25年度のカネミ油症被害者に対する支援行動計画を発表。計画は08年度から毎年策定している。
九州大学病院油症ダイオキシン研究診療センターが実施予定の臨床試験に参加する患者への健康管理サポートなどが盛り込まれた。
長崎新聞特集サイト
カネミ油症について~正しい理解ときめ細やかな支援のために~(厚生労働省)
4/6 ダイオキシン類:旧水元高跡地から検出−葛飾/東京 (
毎日新聞)
4/6 処理基準超す有害物質検出 葛飾、地中廃棄物から/東京都 (
朝日新聞)
東京都葛飾区は、旧都立水元高校跡地から基準を超えるダイオキシン類(10ng-TEQ/g)を含む廃棄物層が見つかったと発表。
区では今年2月から、広さ約4万7,000m2の同地で体育館建設工事を行っており、廃棄物は地盤の掘削工事中に発見。用地は高校建設のため72-73年頃に都が購入したもので、当時は土地改良のために焼却灰等を撒くのが一般的で、それが原因の可能性もあるとのこと。
今後は埋設量等を調査し、廃棄処分する予定。
4/6 ダイオキシン無害化 産廃処理場跡 メガソーラー誘致計画 和歌山県 (
読売新聞)
和歌山県は、13年前に高濃度ダイオキシン類が検出され無害化処理が行われた、橋本市の産業廃棄物中間処理場跡地に、メガソーラー誘致を計画している。今夏までに事業者を公募する。
環境省水・大気環境局総務課では「かつて汚染された土地の活用法として、大規模な造成の必要がないメガソーラーは一つの解決法と言える」とのこと。
4/20 青森・浪岡処分場ダイオキシン検出:2地点で国基準超える 西部尾根、谷に集中/青森 (
毎日新聞)
4/20 1地点で基準値6倍超のダイオキシン検出/浪岡処分場 (
陸奥新報)
4/20 青森・浪岡処分場ダイオキシン問題 基準値の2倍超検出 1カ所から 市「周辺影響ない」 (
東奥日報)
青森市は、浪岡不燃物埋立処分場のダイオキシン問題で、埋立廃棄物を含む土壌の汚染状況に関する2次調査の結果を公表。昨年11月-今年3月まで計59地点、135検体を分析。2地点で基準を超え、5地点で調査指標値を超え、いずれも処分場の西部の尾根から谷にかけて集中していた。
処分場外側の観測井は4本全てで基準の1.1-5倍のダイオキシン類を検出。今後、市は処分場廃止に向けて5月中に専門家と協議の上で3次調査に着手。来年1月までに処分場廃止基本計画を策定する方針とのこと。
4/10 アメリカ環境保護庁、同国河川は総延長距離の半分以上が劣化と発表 (
EICネット)
U.S.EPAは、全国的な河川調査(2008-2009アメリカ河川評価)の結果、河川の総延長距離の55%が水生生物が棲めない程汚染していると発表。
窒素過剰な河川は全体の27%、リンは40%。この富栄養化は河川から湖沼や沿岸にも広がり、水生生物や人の健康、経済にも被害を与えている。
また、浸食が進み洪水の危険が増加。総河川距離の1万3,000マイルで食用には適さない濃度の水銀に汚染されている魚介類がみられ、胎児や子供の神経組織発達を阻害する程の高濃度汚染もみられた。
U.S. EPA Newsroom(3/26)